ゼラニウム

いっぱいの種類があるので、お好みの品種を選び放題です

難易度
形態
★☆☆☆☆ 多年草
原産国
花期
南アフリカ・ケープ地方 3月~12月上旬
草丈
耐寒性
20~100cm やや弱い
管理
日当たり
[夏]半日陰 [冬]半日陰 日当たりと風通しのよい場所
水やり
耐暑性
過湿は禁物で、鉢植えの場合、表土がよく乾いたらたっぷり 普通
植替え
 
真夏と冬を除けば、必要に応じて植え替え  

 

特徴

現在のペラルゴニウム属に分類される以前は、リンネによってゲラニウム属に分類されていたことから、その名残で今も「ゼラニウム」と呼ばれています。
やや多肉質の茎をもち、乾燥には強いですが、過湿には弱いです。
温度が適していれば一年中お花が咲きます。お花は一重咲きから八重咲きまであり、星形やカップ状の小花がボール状に多数集まって、長い花茎の先端につきます。
また、葉に白や黄色の斑が入る品種やモミジに似た葉をもつ品種もあるので、いろいろなガーデニングができるお花です。

ゼラニウムには大きく分けていくつかのグループに分けられます。

ゼラニウム系


単にゼラニウムというとこのグループを指すのがメジャーです。品種も多く園芸では最も古くから親しまれています。ゼラニウム系には非常に多くの系統があります。その中でも、代表的なものを紹介します・

・最もポピュラーなホルトルム・タイプ
花は一重、八重などがあり、色は赤、紅、淡紅、ピンク、サーモンピンク、白などがあります。葉は丸っこく、馬のひづめ型の黒っぽい斑紋がつきます。茎は多肉質で太く、葉のつけ根から花茎を伸ばして先端に数十輪の花をボール状にまとめて咲かせます。茎葉には独特の臭気があります。数年経過すると低木状に育ち、茎はごつごつとした木の表面のようになります。

・日本でも改良されていた斑入り葉・タイプ
葉が様々な色や模様に彩られるタイプです。とても多彩でカラフルです。

・ユニークな変わり咲き・タイプ
ユニークな花姿のものを指すグループで、いくつかの種類があります。
バラ咲き…花びらが幾重にも重なり、バラのような花姿になります。
カクタス咲き…花びらが筒状に丸まって細くなって先端がとがります。
カーネーション咲き…花びらのフチが細かく切れ込みます。
チューリップ咲き…つぼみから先端が少し開いた状態が満開で平開しない。

・モミジ葉のようなステラ・タイプ
花びらは幅が狭く、フチにゆるくギザギザが入るものが多いです。
葉っぱは切れ込んでモミジのようになり、色彩の美しい品種もたくさんあります。

ペラルゴニウム系


葉は深く切れ込みが入りフチにギザギザがあります。色は鮮やかなグリーンで、表面には毛が生えます。花は大きくて美しく、ブロッチ(目の様な模様)が大きく入るものが多いです。花色は赤、紫、サーモンピンク、白などがあります。主な開花期は春~初夏です。

ツタバゼラニウム系


葉は星形で小さく肉厚、表面には光沢があります。茎は細長く這うように伸びていくので、吊り鉢などに植えて鑑賞します。四季咲き性で花びらはやや幅が狭いです。花色は赤、紅紫、ピンク、サーモンピンク、白などがあります。

エンゼル系


小輪で、最盛期は株いっぱいに花を咲かせます。花びらには丸みがあって、濃色のブロッチ(目)が入り遠目で見るとパンジーのように見えるものが多いです。

センテッド・ゼラニウム系


ヨーロッパでは香料を採る目的で広く栽培される、いわば香料用ゼラニウムです。種によって様々な香りがありおもしろく、通称は「香り+ゼラニウム」のものが多いです(アップル・ゼラニウム、シナモン・ゼラニウムなど)。花も小さいながら美しいものが多いです。

流通する多くはF1品種で3~4号ポットで販売され、小柄な草姿で花つきがよいので、コンテナ寄せ植えやガーデンに利用されます。また、4~6号鉢で出回る栄養系品種はやや大柄になり、鉢植えで楽しむほか、スタンダード仕立てにできる品種もあり、楽しみ方は多様です。

 

ゼラニウムの花言葉

白「あなたの愛を信じない」 赤「君がいて幸せ」
ピンク「決意」深紅「憂鬱」。

 

肥料

早春から初夏と、秋に追肥してください。液体肥料を水やり代わりに施してもよいですが、開花期に肥料が多いと花茎が柔らかくなって倒れやすくなるので、緩効性肥料を置き肥するのがおすすめです。
また、年に1回~2回有機石灰や苦土石灰など、石灰質を株元に適量与えると元気がよく育ちます。

 

病害虫

【茎腐病(ブラックレッグ)】【 灰色カビ病】 
茎腐れが発生することがあり、茎の基部が茶色くぺしゃんこになり、その部分から上部へと腐っていきます。
〜予防〜
枯れた花や葉をそのままにしておくと、カビが生えることがあるので、株は常にキレイにして、多湿を避け風通しのよい環境で育ててください。

【ハマキムシ】【ヨトウムシ】【アブラムシ】
春から夏にハマキムシが発生しやすいです。葉の一部が巻いたり、引きつったりする症状が見られます。
春と秋、初冬にはヨトウムシが発生しやすく、葉がかじられてしまいます。
〜予防〜
あらかじめ薬剤を散布して予防するか日ごろからよく観察しておきましょう。

 

用土

水はけのよい用土が良いです。赤玉土7:腐葉土3の割合で混ぜた土を使い、露地植えは植え付ける前にあらかじめ石灰を適量混ぜ込んでおきましょう。

 

ふやし方

ゼラニウムの増やし方は2つあります。
・種まき
・さし木

【種まき】
タネの発芽温度は20℃~23℃、まき時は5月です。

【さし木】
用土は赤玉土と腐葉土の等量配合土などを使ってください。
挿し穂は先端に新芽の付いているものが失敗しにくいです。
また、間延びしているもの葉の色が悪いものなどは避けて、元気で比較的に茎が太いものを選びましょう。